収益不動産を所有している大家さんがさらに収入を増やしていこうとすると、
物件を買い増し、資産を大きくしていくということが目標になるかと思います。
しかし、今の金融情勢では物件をたやすく買い増せる方と、そうでない方の二極化が進んでいます。
たやすく買い増せる方はすでにしっかりとした収入がある方だと思うので
特にここで話題に取り上げる必要はないのです。
ここで取り上げる必要があるのは買い増すのが難しくなってしまっている方のほうですね。
では、買い増せない状況で家賃収入を補強しようと思うと、どんな方法があるのか?
それでも何とか買い増そうと努力されている方も多くいらっしゃいますし、
これに全く否定的な考えも持っていませんが…
今回は「買い増さない」ことを前提条件として収入を増やすためのことを考えたいと思います。
「買い増さない」とすると、収入を増やすには
- 所有する物件とは関係のない収入を新たに作る
- 所有する物件を利益を生む資産として活用し収入を作る
のどちらか、つまり所有する物件を使うか使わないかという切り口で考え方を整理してみました。
所有する物件とは関係のない収入を新たに作る
この難易度は場合によってはかなり高いかもしれません。
と言うか、おそらく不動産で副収入を得ようとされている方は副収入の得かたとして
不動産以外の副業について考えたことがあるのかと思います。
副収入・副業と言うキーワードで調べると
- 株式
- 先物取引
- FX
- 仮想通貨
- せどり・転売
- アフィリエイト
- その他さまざまなリアルビジネス…
などが挙げられるでしょう。
しかし、今の状況で考えると…
と言うか、収益不動産を持ってみた後でこれらの方法を改めて考えてみると
また違った観点で見えてくることもあるのではないでしょうか?
例えば…
- 初期投資(元手)が必要か
- リスクの大小
- レバレッジが利くか
- 自身の手間(≒労働)がどの程度必要か
などが気になるところです。
本業で時間の多くは占められているので多く時間が掛けられないのは仕方ないかもしれませんし、
不動産を持っているなら新たな初期投資はしたくないでしょう。
また、融資を使うような事業も避けたいでしょう。
トータルのリスクを抑えるためには、不動産投資とは異なる特性を持った方法を選択するのが真っ当かもしれません。
分散によるリスクヘッジですね。
あと、大事なのは自分のコントロールできる範囲が多いモノに取組むことだと私は思います。
それは逆に考えると、何かが起こった時にも自分のコントロール下に置けないということで、
つまりは何かに依存した状況であるので経営と言う観点では良くないと思います。
所有する物件を活用して収入を作る
こちらは例えば今の家賃設定を1,000円でも高くできる方法がないかを考えてみることが
発想の始まりとして良いかと思います。
1,000円の家賃upは例えば現状50,000円の家賃だったとしたら2%も利回りが上がるということです。
しかしとは言え、入居付けの際には入居希望の方は少しでも安い家賃で契約したい意識があるでしょうから
交渉が入ってしまうことも多くあります。
そういう意味でベースの家賃を(相場の家賃以上に)上げることは簡単ではありません。
やり過ぎるとそもそも入居が決まらず空室期間を延ばしてしまうことにもつながりかねません。
そこで、発想としては例えば入居者の立場から見た退去から新規入居の流れを考えてみて、
その中で大家の立場だからできる価値提供がないかを探してみるのが良いのかと思います。
- 現住居の管理会社に退去の連絡を入れる
- 新規移転先の物件探し
- 引っ越し業者の手配
- 荷物の整理・引っ越し荷造り
- インフラの契約停止
- 新規入居先でのインフラ契約
- 引っ越し先での荷解き・整理
- 行政への届出
- ……
こんな段取り、手続きが必要になって来るかと思いますが、
引っ越しをする方にはかなりの手間と時間を取られることだなと改めて感じますね。
大家さんの立場では関係のない(関係する必要のない)手続きがたくさんありますが、
しかしそこにはビジネスがあります。
そのビジネスに大家さんとして関われないか?と言う発想をすれば、
より大家さんの収益を上げることができるのではないでしょうか?
- 大家さんだから引っ越し業者を紹介できないか?
⇒引っ越し業者『に』紹介できれば紹介料を得られないかな… - 荷物の整理・荷造り、その他いろいろ
⇒引っ越し業者が付加価値としてサービスとして提供してそうだけど… - 大家の立場だからもっといいサービス提供ができることがないかな…
もっといい発想があるとは思いますが先ずは可能性を見出すことが必要です。
現時点で都心部では物件の価格は高止まりしている(郊外の物件ではそうとも言えない)ようで、
なかなか利回りの高い物件を手に入れるのは難しい状況かもしれません。
しかし、物件を持ち、その物件をベースとして利益を上げる糸口や発想があれば
入手段階で利回りのあまり高くない物件でも、
後々高利回り物件に変身させることも可能になるのではないでしょうか。
さいごに
不動産投資のメリットは
「不労所得が得られること」
にあるとも言えます。
言い換えると自分の手間と時間をかけずに収入を得られる方法。
そこを侵すような手段を講じることは本末転倒になってしまうかもしれませんが、
しかし発想を得るために考えること自体は何に取組むにせよ絶対的に必要なことです。
やりたくないことは無理にやらなくてもいいでしょうし、
やりたくないことは継続をすることも難しく、真っ当な成長、レベルアップもしていけないでしょう。
気持ちに素直にやりたいことに取組みレベルアップしていくことが、
『手間と時間を侵される』という感情の対策にもなっていくことかと思います。
単に「収入を増やす」ためにする行動ではなく、
「収入を増やしたい」
という希望の気持ちを大事に行動に移して頂ければと思います。